1969年7月8日付中華人民共和国外交部覚書

(1969年7月15日「北京周報」)


 ソ連駐中国大使館

 一九六九年七月八日午前八時三十分、ソ連国境守備部隊は二隻の艦航に分乗して、中国黒竜江省撫遠県内の、黒竜江主要航行水路中央線の中国側にある中国領土八岔島地区に侵入した。八時四十分、かれらは同島に上陸して、理不尽にも、析から島て生虚にたすさわっていた中国の住民と民兵に発砲した。わが民兵はこれ以上たえしのぶことのできない状況のもとで、よぎなく自衛の反撃をおこない、侵入者を中国領土から追い出した。十時四十分、ソ連砲艦一隻が八岔島付近の地区に侵入し、同島にむかって気ちがいじみた射撃をくわえた。十六時二十分、ソ連砲艦二隻がまたもや上記の地区に侵入、ソ連国境守備軍は同島に上陸して、わが民家を焼きはらった。十一時二十分から十六時二十分まで、ソ連機のべ六機が同島および中国沿岸八岔村の上を低空旋回し、威かくした。

 中国政府は、ソ連政府が中国政府のたびかさなる警告を無視して、またもや中国領土を侵犯し、武力衝突をひきおこしたことに、強硬な抗議を提出する。

 中国政府は、ソ連政府が口先だけではなく実際に中国領土への侵犯をただちに停止し、武力挑発をただちに停止するよう要求する。中国政府は、ソ連政府に損害賠償を要求する権利を留保する。

 中国政府はソ連政府にきびしく警告する。もしおまえたちがひきつづき中国にたいする侵略と武力挑発の政策をあくまでもおしすすめるならかならず中国人民のいっそうきぴしい懲罰をうけるであろう。そのために生じるすべての重大な結果にたいしては、ソ連政府が全責任を負わなければならない。

中華人民共和国外交部

1969年7月8日

北京にて

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