1969年3月15日付中華人民共和国外交部覚書

(1969年3月15日北京放送)


 中国駐在ソ連大使館。

 三月十五日の明け方からソ連政府は多数の装甲車、戦車、武装部隊を繰り出して再び中国の領土珍宝島と珍宝島西側の中国の河道に侵入し、島の上の中国国境守備隊ら人員に向かって先に発砲、射撃した。中国の国境守備隊はやむなく自衛の反撃を行なった。ソ連側は絶えず装甲車、戦車、武装部隊を増加するとともに、中国の国境内深く砲撃し、事態はいま拡大しつつある。

 ソ連政府は三月二日の重大な流血事件を引き起こした後、中国政府の度重なる警告をかえりみず、たえず兵力をくり出し、中国の領土珍宝島を侵犯し、武力挑発を行ない、いままた一手に新たな流血事件をつくり出した。ソ連政府はこれによって生ずるすべての重大な結果に全責任を負わなければならない。

 中国政府はソ連政府に対し緊急な強い抗議を提出する。ソ連政府は直ちに中国に対する武力挑発をやめなければならない。中国政府は一歩進んで要求を提出する権利を保留する。

中華人民共和国外交部

一九六九年三月十五日

北京にて


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