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毛沢東選集 第五巻

北京 外文出版社

(1977年 初版を電子化)


     電子版凡例(原版の凡例相当部分を適宜変更)

一 本訳書は北京人民出版社一九六四年九月出版の『毛沢東選集』第一巻から第四巻までの完訳である。各論文の解題と注釈もこの版から訳出したものである。
一 注釈は底注と訳注にわかれ、原注は漢数字を〔 〕でかこみ(電子版は漢数字ではなく、半角数字を〔 〕で囲んでいる)、各論文の末尾においた。訳注は訳者がくわえたもので、算用数字を○(電子版では機種依存文字である@などで表現)でかこみ、原注のあとにおいた。
一 度量衡、通貨、行政区画については、一部をのぞいてすべて原文のままの単位を用い、訳注を付した。
一 読み仮名は、《 》で囲まれた範囲で示される。
一 第二水準で表現できない漢字は、基本的に[片+旁]で表現した。それ以外の表現も、適宜[ ]内で記した。
一 本電子版はMS IMEを用いて作成された。
一 傍点のある部分はhtml版では斜字、太字の部分はそのまま太字である。。
一 原文では旧字体などで表現されていても、電子版で表現できないなどの理由により新字体で表現しているところがある。例えば、蒋介石は原文では旧字体だが、電子版では新字体である。


   出版にあたって

 偉大な指導者であり教師である毛沢東主席の著作は、マルクス・レーニン主義の不朽の文献である。中国共産党中央委員会の決定にもとづいて、ここに『毛沢東遷集』第五巻が出版された。後続の各巻もあいついで出版されることになっている。
 これまでに出版された『毛沢東選集』第一巻から第四巻までは、新民主主義革命の時期の重要な著作である。第五巻と後続の各巻は「社会主義革命と社会主義建設の時期の重要な著作である。
 中華人民共和国成立後の新しい歴史的時期に、毛沢東同志は、マルクス・レーニン主義の普遍的真理と革命の具体的実践とを結びつけるという一貫した原則を堅持し、わが党とわが国人民を指導して、社会主義革命と社会主義建設をおしすすめる闘争、高崗・饒漱石、彭徳懐、劉少奇、林彪、王洪文・張春橋・江青・姚文元の修正主義路線に反対する闘争、帝国主義と各国反動派に反対する闘争、ソ連修正主義裏切り者集団を中心とする現代修正主義に反対する闘争のなかで、マルクス・レーニン主義をうけつぎ、まもり、発展させた。この時期に毛沢東同志が理論面でなしとげたもっとも偉大な貢献は、国内、国際の両面におけるプロレタリア階級独裁の歴史的経験を系統的に総括し、対立面の統一という唯物弁証法の基本的観点を運用して、社会主義社会の矛盾、階級、階級闘争を分析し、そうすることによって社会主義社会の発展法則をあきらかにし、プロレタリア階級独裁のもとにおける継続革命という偉大な理論をつくりあげたことである。プロレタリア革命とプロレタリア階級独裁についての毛沢東同志のこうした新しい思想、新しい結論は、哲学、政治経済学、科学的社会主義の各分野で、マルクス・レーニン主義の理論的宝庫をきわめて豊かなものにした。それはわが国人民にプロレタリア階級独裁の強化、資本主義復活の防止、社会主義の建設についての根本的な道をさししめしたばかりでなく、また、偉大で深遠な世界的意義をもっている。
 『毛沢東選集』第五巻は、一九四九年九月から一九五七年までの重要な著作である。生産手段所有制の社会主義的改造が基本的に達成されたのちも、プロレタリア階級とブルジョア階級、社会主義の道と資本主義の道との闘争はなお長期にわたって存在するという科学的論断、社会主義社会における敵味方の矛盾と人民内部の矛盾という性質の異なった二種類の矛盾を正しく区別し、処理することについての学説、プロレタリア階級独裁のもとにおける継続革命についての偉大な理論、社会主義建設の総路線についての基本思想――これらは、毛沢東同志が本巻の著作ではじめて提起したものである。その後、とくにプロレタリア文化大革命の過程で、毛沢東同志は革命的実践の経験にもとづき、これらの輝かしい思想をたえず充実させ、発展させてきた。
 毛沢東同志は、現代のもっとも偉大なマルクス・レーニン主義者である。毛沢東思想は、わが党、わが軍、わが国人民が団結してたたかい、ひきつづき革命をおこなううえでの勝利の旗じるしであり、国際プロレタリア階級と各国の革命的人民の共同の財産である。毛沢東同志の思想と学説は永遠に不滅である。
 選集に収録された、社会主義革命と社会主義建設の時期における毛沢東同志の著作は、一部は以前に公表されたものだが、一部はまだ公表されたことがなく、これには毛沢東同志が起草した文書、稿本、講話の正式記録がふくまれている。講話の記録については、編集にあたって、技術的に必要な整理をくわえた。


          中国共産党中央委員会毛沢東主席著作編集出版委員会 
          一九七七年三月一日


     目次


  社会主義革命と社会主義建設の時期(一)

中国人民は立ちあがった(一九四九年九月二十一日)
中国人民の大団結万歳(一九四九年九月三十日)
人民の英雄の名は永遠に不滅である(一九四九年九月三十日)
刻苦奮闘の作風を永遠に保持しよう(一九四九年十月二十六日)
富農にたいする戦術について意見をもとめる(一九五〇年三月十二日)
国家の財政・経済状態の基本的好転のためにたたかおう(一九五〇年六月六日)
四方に出撃してはならない(一九五〇年六月六日)
徹底した革命派になろう(一九五〇年六月二十三日)
諸君は全民族の模範である(一九五〇年九月二十五日)
中国人民志願軍への命令(一九五〇年十月八日)
中国人民志願軍は朝鮮の一山一水一草一木を愛護しなければならない(一九五一年一月十九日)
中国共産党中央政治局拡大会議の決議の要点(一九五一年二月十八日)
  一 二十二ヵ月の準備工作
  二 抗米援朝の宣伝教育運動
  三 土地改革
  四 反革命鎮圧
  五 都市工作
  六 整党と党建設
  七 統一戦線工作
  八 整風
反革命鎮圧にあたっては党の大衆路線を実施すべきである(一九五一年五月)
反革命鎮圧にあたっては着実に、的確に、容赦なくたたくべきである(一九五〇年十二月〜一九五一年九月)
映画『武訓伝』についての討論を重視すべきである(一九五一年五月二十日)
三大運動の偉大な勝利(一九五一年十月二十三日)
「三反」「五反」の闘争について(一九五一年十一月〜一九五二年三月)
重大な事業として農業の互助・協同化にとりくもう(一九五一年十二月十五日)
年頭のことば(一九五二年一月一日)
西蔵の工作方針についての中国共産党中央の指示(一九五二年四月六日)
労働者階級とブルジョア階級との矛盾は国内における主要な矛盾である(一九五二年六月六日)
団結し、敵と味方をはっきり区別しよう(一九五二年八月四日)
中国人民志願軍の大勝利を祝う(一九五二年十月二十四日)
官僚主義、命令主義、法規・規律違反に反対しよう(一九五三年一月五日)
大漢民族主義を批判する(一九五三年三月十六日)
「五多」問題を解決しよう(一九五三年三月十九日)
劉少奇、楊尚昆が規律にそむき、独断で党中央の名義を用いて文書を出したことにたいする批判(一九五三年五月十九日)
総路線から離れた右よりの観点を批判する(一九五三年六月十五日)
青年団の活動では青年の特徴を配慮すべきである(一九五三年六月三十日)
国家資本主義について(一九五三年七月九日)
過渡期における党の総路線(一九五三年八月)
党内のブルジョア思想に反対する(一九五三年八月十二日)
資本主義工商業の改造でかならず経なければならない道(一九五三年九月七日)
抗米援朝の偉大な勝利と今後の任務(一九五三年九月十二日)
梁漱溟の反動思想を批判する(一九五三年九月十六日〜十八日)
農業の互助・協同化についての二回の談話(一九五三年十月、十一月)
  一 十月十五日の談話
  二 十一月四日の談話
中華人民共和国憲法草案について(一九五四年六月十四日)
偉大な社会主義国を建設するために奮闘しよう(一九五四年九月十五日)
紅楼夢研究の問題についての書簡(一九五四年十月十六日)
原子爆弾は中国人民をおどしつけることはできない(一九五五年一月二十八日)
中国共産党全国代表者会議での演説(一九五五年三月)
  開会のことば
  
結論
   
一 今回の代表者会議にたいする評価について
   
二 第一次五ヵ年計画について
   
三 高崗、饒漱石の反党同盟について
   
四 当面の情勢について
   
五 党の第八回全国代表大会開催の成功をめざしてたたかおう
「世論の一律」を反駁する(一九五五年五月二十四日)
『胡風反革命集団にかんする資料』のはしがきと評語(一九五五年五月、六月)
  はしがき
  
評語(抄)
農業協同化の問題について(一九五五年七月三十一日)
農業協同化は党員、団員と貧農・下層中農に依拠すべきである(一九五五年九月七日)
農業協同化についての弁論と当面の階級闘争(一九五五年十月十一日)
  一 農業の協同化と資本主義工商業の改造との関係
  
二 協同化の問題をめぐる論争の総括
  
三 全面的な計画と指導強化の問題について
  
四 思想闘争について
  
五 その他のいくつかの問題
『中国農村における社会主義の高まり』のはしがき(一九五五年九月、十二月)
  はしがき一
  
はしがき二
『中国農村における社会主義の高まり』の評語(一九五五年九月、十二月)
農業十七ヵ条にたいする意見をもとめる(一九五五年十二月二十一日)
手工業の社会主義的改造をはやめよう(一九五六年三月五日)
十大関係について(一九五六年四月二十五日)
  一 重工業と軽工業、農業との関係
  
二 沿海工業と内陸工業との関係
  
三 経済建設と国防建設との関係
  
四 国家、生産単位、生産者個人の関係
  
五 中央と地方との関係
  
六 漢族と少数民族との関係
  
七 党と党外との関係
  
八 革命と反革命との関係
  
九 是と非との関係
  
十 中国と外国との関係
アメリカ帝国主義はハリコの虎である(一九五六年七月十四日)
党の団結をつよめ、党の伝統を受け継ごう(一九五六年八月三十日)
わが党のいくつかの歴史的経験(一九五六年九月二十五日)
孫中山先生を記念する(一九五六年十一月十三日)
中国共産党第八期中央委員会第二回総会での演説(一九五六年十一月十五日)
省・市・自治区党委員会書記会議における講話(一九五七年一日)
  一 一月十八日の講話
  
二 一月二十七日の講話
人民内部の矛盾を正しく処理する問題について(一九五七年二月二十七日)
  一 性質の異なった二種類の矛盾
  
二 反革命分子粛清の問題
  
三 農業協同化の問題
  
四 工商業者の問題
  
五 知識分子の問題
  
六 少数民族の問題
  
七 全般的な配慮と適切な按配
  
八 百花斉故、百家争鳴、長期共存、相互監督について
  
九 少数の人が騒ぎをおこす問題について
  
十 悪いことはよいことに変わりうるか
 
十一 節約について
 
十二 中国の工業化の道
中国共産党全国宣伝工作会議における講話(一九五七年三月十二日)
刻苦奮闘を堅持し、緊密に大衆と結びつこう(一九五七年三月)
事態は変化しつつある(一九五七年五月十五日)
中国共産党は全中国人民の指導的中核である(一九五七年五月二十五日)
力を結集して右派分子の気違いじみた攻撃に反撃をくわえよう(一九五七年六月八日)
文匯報のブルジョア的方向は批判すべきである(一九五七年七月一日)
ブルジョア右派の攻撃を撃退しよう(一九五七年七月九日)
一九五七年の夏季の情勢(一九五七年七月)
革命の促進派になろう(一九五七年十月九日)
あくまでも大衆の大多数を信頼しよう(一九五七年十月十三日)
党内団結の弁証法的方法(一九五七年十一月十八日)
すべての反動派はハリコの虎である(一九五七年十一月十八日) inserted by FC2 system