盛りあがる日本人民の米軍基地反対闘争

1969・3・29人民日報新華社記者報道


 米軍基地に反対する日本人民の闘争は今、勢い盛んに発展している、これは、日米「安保条約」に反対し、民族の独立をめざす日本人民の闘争の重要な一環である。それは、やっきになって日本を配下におき、アジアを侵略している米帝国主義に痛烈な打撃をあたえている。

 日米「安保条約」に基づいて日本各地に設置されている百数十の米軍基地は、米帝国主義が日本に対して半軍事占領を実施し、日本人民をしめあげる首かせであり、米日反動派が日本人民を弾圧するための反動の巣窟でもある。これらの基地は、日本民族にきわめて大きな災いをもたらしている。

 中国人民の偉大な指導者毛主席は、「『日米安保条約』を廃棄し、米国の軍事基地を撤廃したとき、はじめて日本の独立と平和は保証される」と英明に指摘している。

 長年来、日本人民は、南は沖縄から北は北海道にいたる全国各地で、米軍基地に反対する怒りの炎を燃えあがらせており、それはますます勢いよく燃えあがっている。これは、日本人民の自覚が日に日に高まり、かれらが闘争の中で、米軍基地に反対することの重大な意義をますますはっきりと見てとるようになっていることを示している。

 近年来、日本の少なからざる地方で愛国的大衆が米軍基地に憤りをこめて突撃する場面がみられ、米日反動派を震えあがらせている。昨年十二月一日、福岡県とその近県の労働者、学生は、米軍板付基地の撤去を要求して盛んなデモを行なった。愛国的大衆は反動警察の弾圧にひるむことなく、板付基地に突入し、米軍が基地拡張を準備している工事現場でたたかった。かれらはこぶしを突きあげて高らかに、「米帝国主義は日本とアジアから出ていけ」、「日米『安保条約』粉砕」と叫んだ。十二月十四日、沖縄でも四万人の愛国的大衆が嘉手納の米空軍基地を包囲するという大規模な闘争が爆発した。二千人余りの青年・学生は、米軍と反動的警察の封鎖を実破し、勇敢に基地の鉄条網に突撃し、基地内に投石した。この隊列はさらに嘉手納基地のゲートに突っこみ、弾圧にきた反動警官と激しくわたりあった。

 日本人民は、米軍基地に反対する闘争の過程で、さまざまな闘争形態をあみだしており、このことは、大衆の中にきわめて大きな革命的熱情と力がひめられていることを示している。東京の砂川町では、労働者、農民、学生が米軍の滑走路の拡張予定地に十メートル以上もある数十本の放ざおを立て、数十の赤旗をなびかせ、米帝国主義の立川空軍基地拡張を阻止するとともに、米軍用機の離着陸を妨害している。米軍当局は、夜なかにこそこそと兵士を繰りだし、これらの旗ざおをぬきすてた。しかし、一段と憤りにもえた日本人民は、またも墓地のそばにさらに多くの赤旗を林立させ、身を引き裂くような寒風を実いて、日夜これらのたたかいの赤旗を守っている。富士山の山麓、山梨県忍野村の農民はいま、北富士演習場の返還を米軍に要求して、五百日以上にわたるたたかいをつづけている。英雄的な農民は米軍演習場内に堂々とはいり、着弾地点に小屋を建て、屋根に高々と赤旗をひるがえらせている。雨がふろうと風が吹こうと、昼間であれ夜間であれ、たえず数人の農民婦人が交替でこの小屋を守り、反米闘争を行なっている。農民たちはさらに必要があるときは、小屋の前で盛んな抗議集会を開いている。こうした闘争は、米軍当局の軍事演習をつぎつぎに阻止する効果をあげている。

 日本人民のこれらの英雄的な闘争は、宮本修正主義集団が「米軍基地に反対する」という名目で行なっている例の合法主義の人だましの見せ物と鮮かな対比をなしている。最近、宮本裏切り者集団は「米軍基地反対」という看板さえも投げすてたばかりでなく、あの手この手を使って米日反動派を助け、日本人民の闘争を破壊している。今日、日本ではすでに、米軍基地に真に反対するか否かが、真の革命か、ニセの革命かを区別する境界線の一つになっている。宮本集団は米軍基地にあえて反対しないことによって、その裏切り者としての本性をさらけ出している。

 米日反動派は、日ましにつのる日本人民の基地反対運動に対して、ぶざまな狼狽ぶりを示している。かれらは、さまざまの陰謀、ペテンを弄し、基地の「返還ならびに共同使用およぴ縮小」のペテンをもてあそび、日本人民と米帝国主義の間の日ましに激化する矛盾をやわらげようと目論んでいる。米帝困主義は、さほど重要でない一部の基地を日本軍に使用させ、やや重要な一部の基地を日本軍の管理にまかせて日米双方が「共同使用」し、同時にもっとも重要な米軍基地を強化、拡張しており、日本反動政府を指図して「民間」空港を建設するという口実で、その軍事基地新設の犯罪行為をおおい隠している。米帝国主義がもてあそんでいるこれらさまざまの手口はすべて、日本の軍事基地における米帝国主義の役割りと米日軍事同盟を強化するためであり、同時にそれは、一部の米軍基地建設費用を日本人民に転嫁するためでもある。

 米日反動派のいかなる手口もみな、これまでになく目覚めている日本人民を欺くことはできない。日本人民は持久的な、激烈なたたかいによって、米日反動派の陰謀、ペテンに力強い反撃を加えている。数年前、日本反動政府が千葉県の三里塚にいわゆる「民間」の「新東京国際空港」を建設することを持ち出してさた際、三里塚の農民はただちにこのペテンをみぬいた。かれらは、三里塚を米帝国主義のアジア侵略のための軍事基地に変えようとしている罪悪的なたくらみを徹底的に暴露するとともに、日本全国人民の支援のもとに、長期にわたる激烈な闘争を進め、軍用飛行場を新設する米日反動派の計画に痛烈な打撃をあたえ、それによって在日米軍基地を強化する米帝国主義の段取りをかく乱し、米軍基地に反対する日本人民のたたかいに輝かしい一頁を記した。米帝国主義は、日本人民の闘争の方向をそらそうとして、水戸射爆場を日本空軍の管理に委ね、日米双方が使用することを決定した。しかし、茨城具の各階層人民は、こうしたことによって反米闘争をいささかもゆるめてはいない。今年の二月初め、愛国的大衆は水戸市で、射爆場の即峙撤廃を米軍に要求して、強力なたたかいを繰りひろげた。ある農民は集会で、「米帝国主義を日本から追いだしてこそ、日本の真の安全が保証される。米帝国主義は日本人民の不倶裁天の敵である」とのべた。

 沖縄返還を要求する日本人民の闘争の波が日ましに高まっていることに直面して、最近、米帝国主義はまたも佐藤反動政府と新たなペテンを画策している。つまりそれは、今後「数年内」に沖縄を日本に「返還」するが、沖縄の基地を日本本土にあるその他の米軍基地と同様に、米帝国主義が自由に使用することを保証しなければならないとするもので、日本全体を米帝国主義の核基地に変えようと目論むものである。米日反動派は、こうした「護身術」によって日本人民の闘争をよわめ、ひきつづき沖縄を支配する米帝国主義の目的を達成しようとしている。日本人民はただちに米日反動派のこの手口をみやぶり、これに真向うから対決して、「沖縄をかえせ」という戦闘のスローガンをかかげた。二月四日、五万五千人にのぼる沖縄の各階層人民は、米日反動派の幾重もの妨害を実きやぶり、赤旗を高くかかげ、四方八方から米軍の嘉手納基地に向い、盛大なデモを行なった。多くの愛国的青年がロープで米軍基地ゲートわきの鉄柵を引き倒した。かれらは弾圧にきた武装警官に対して投石や大炎びんでたたかった。日本本土各地の人民もこの日、反米闘争を繰りひろげ、沖縄人民を支援した。現在、沖縄の返還を要求する闘争の烈火は一段と激しく燃えあがっている。

 米軍基地に反対する日本人民の闘争は、大きな国際的意義をもっている。第二次世界大戦以後、米帝国主義は、日本を米帝国主義が中国とアジアを侵略し、東南アジアの民族解放運動を弾圧するうえでの反革命の戦略的拠点に変えてきた。米帝国主義のベトナム侵略戦争で、沖縄は、米帝国主義のB52爆撃機の主要基地となり、横須賀、佐世保はベトナム侵略米軍艦がたえず停泊する軍港となり、日本全体がベトナム侵略戦争を拡大する米帝国主義の軍事輸送ステーションになった。このため、米軍基地に反対する日本人民のたたかいは、アジアを侵略する米帝国主義の戦略活動に対する強力なけん制となるとともに、米帝国主義に反対する中国人民のたたかいに大きな支持をあたえ、ベトナム人民と東南アジア各国人民の民族解放運動に力強い支援となっている。

 偉大な指導者毛主席は、「帝国主義者の寿命はそう長くはない。なぜなら、かれらは悪の限りをつくしており、ひたすら各国の反人民的な反動派を助け、多くの植民地、半植民地、軍事基地を不法占領し、原子戦争で平和をおびやかしているがらである。こうしてかれらは、会世界の九○%以上の人びとが、現在または将来、いっせいに立ち上がってがれらに攻撃を加えることを余儀なくさせているのである」と指摘している。米帝国主義が日本に設けている百余りの軍事基地は、いずれも米帝国主義の首にまきつけられたナワである。米軍基地に反対するたたかいが日ましに高まっていくにしたがって、日本人民は各国人民とともに、米帝国主義の首にまきつけられたナワをますます強くしめあげ、ついには米国のオオカミを徹底的に葬り去るであろう。


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