日本列島に燃えさかる反米の怒りの炎

1968・7・7人民日報国際評論


 最近、米帝国主義と日本反動派に反対する日本の労働者、学生およびその他各階層の人民の大衆運動が、発展の一途をたどっている。富士山のふもとから太平洋のほとり、東京から九州、日本本土から米軍の占領下にある沖縄にいたるまで、反米闘争の波が激しいうねりを見せている。日本各地でつぎつぎと爆発する大衆闘争のほこ先は主に日本の米軍基地と日米安保条約に向けられている。

 ことしの一月、日本各地の人民は、米原子力空母の日本寄港に反対して勇敢なたたかいを繰りひろげた。三月には、東京都心に米陸軍野戦病院を設置することに反対する大衆運動がまき起こった。ここ一、二カ月、九州や東京などでまたも米軍板付基地撤去、北九州の米軍弾薬庫撒去を要求し、米軍の弾薬ジェット燃料輸送に反対する闘争が起こった。二年余り前に始められた米軍のための東京「新国際空港」設置に反対する大衆闘争も一波ごとに高まり、いまも続けられている。これらすべての大衆闘争は、米帝国主義とその手先日本反動派に強烈な打撃をあたえている。

 日米「安保条約」に反対し、日本の米軍基地撒去を要求する大衆闘争の発展は、日本の広範な人民と米帝国主義およびその手先との矛盾が日ましに鋭くなっていることを示し、日米「安保条約」を道具として日本人民に加えている米帝国主義の抑圧と支配がますます激しい反抗にあっていることを示している。周知のように、日米「安保条約」は一九七○年で期限がきれる。この期限が近づくにつれて、日米「安保条約」の存廃をめぐって繰りひろげられている日本の各政治勢力間の闘争は、いよいよ激化するであろう。

 戦後二十数年間、米帝国主義はずっと日本に君臨してきた。米帝国主義は日米「安保条約」をよりどころにして日本を長い間半占領状態におとしいれてきたばかりか、かれらのアジア侵略の戦略計画に日本を引き入れ、日本をベトナム、中国、朝鮮およびアジアの他の国ぐにを侵略するための戦争基地に変えている。いま、ベトナムで野蛮な侵略を行なっている米国の原子力軍艦やその他の艦艇がひんぱんに日本の港に出入し、ベトナム爆撃に向かう米B52爆撃機も沖縄の基地に進駐している。日本はすでに米帝国主義によって、そのベトナム侵略の戦車にかたく縛りつけられている。

 米帝国主義は軍事、政治の面から経済の面にいたるまで日本を強く支配し、日本民族の主権をほしいままに踏みにじっている。

 米帝国主義はいまもなお、八十万の人口を擁する日本の領土沖縄を不法占領している。およそ二百にのぼる米国の軍事基地と軍事施設がせまい日本本土にあまねく設けられている。

 日本の新聞・雑誌の伝えるところによると、米国は東京とその周辺のもっとも人口の密集した地区に、七十二もの軍事基地を設けている。米国の軍用車、軍艦、軍用機が日本の領土、領海、領空を勝手気ままに行きかい、日本人民に数しれぬ災いをもたらしている。今年の六月二日、米空軍板付基地のF4C戦闘爆撃機が福岡市九州大学構内に墜落して、六階建ての建物を破壊した事件は、米軍基地のもたらした多くの災いを示す最近の一例にすぎない。日本人民はみずからの体験を通じて、軍事、政冶、経済の各面から日本を支配している米帝国主義が、日本民族のもっとも凶悪な敵であり、日本の民族独立、平和、民主を真に実現するためには、米帝国主義を日本から完全に、きれいさっぱり追い出す以外にないことを、ますますはっきりと認識してきている。

 佐藤政府は日本のもっとも親米的で、もっとも反動的な勢力を代表している。かれらはひたすら米帝国主義の侵略政策と戦争政策に追随して、恥知らずにも日本民族の利益を売り渡し、米帝国主義に奉仕している。この反動政府は気ちがいのようになって対外拡張を行なうとともに、米帝国主義の手先―南朝鮮のパク・チョンヒー味、インドネシアのスハルト・ファッショ軍事政権南ベトナムのかいらい政権および蒋介石匪賊一味などとかたく結託して、アジア諸国の民族解放運動を弾圧している。かれらは国内では軍国主義復活に拍車をかけ、戦争ヒステリーをあおりたて、人民に血迷った弾圧をかけている。この二年来、佐藤政府の頭目どもは、一九七○年になっても日米「安保条約」を継続させるとおおっぴらにわめきたて、また日本の「安全」は米国の「核のカサ」と核基地に頼らなければならないとさかんに宣伝している。親米売国の佐藤反動政府は、完全に自分を日本民族の利益と根本から対立する位置においているが、これは、日本の広範な人民のますます激しい反対を受けないわけにはいかない。日ましに激化する反米の怒涛に衝撃を受けて、日本反動派の立場はますます苦しくなっている。

 日本人民の反米愛国闘争が日ましに盛り上がってさていることは、日本の労働者階級、農民、進歩的知識人の政治的自覚が急速に高まってきていることを反映している。ニセの反帝、ニセの革命を推し進める宮本修正主義集団のみにくい正体はますます多くの日本人民に見破られ、暴露されている。長い間、この裏切り者集団は、口先では「米帝国主義反対」などと叫んできたが、実際には米帝国主義と日本反動派に指一本触れる勇気がないばかりか、日本の労働者、農民、愛国的学生が日米反動派への造反に立ちあがるたびに、革命的大衆にさかんに中傷を加え、悪罵を浴びせてきた。宮本らの手合は口を開けば、日米「安保条約」の「破棄」を主張しているなどというが、日米「安保条約」反対の革命的大衆の闘争に対しては、極度の恐怖をいだいている。最近、宮本らの手合は、かれらが幻にえがいている「統一戦線政府」なるものが、一九七○年に日米「安保条約」の「終了通告」を米政府に手渡しさえすれば、この条約は自動的に「破棄」され、そうなれば、日本全土にある米軍基地も「撤去」される、と一度ならず宣伝している。宮本らの手合がまきちらしているこの奇径千万な論調は、明らかに、日本人民の警戒心をマヒさせ、日本人民の反米愛国闘争を切りくずして、米帝国主義と日本反動派に加勢しようとするものにほかならない。したがって最近、宮本集団の反革命の言論や裏切り行為が一再ならず佐藤政府の頭目どもの拍手と称賛を受けているのは、けっして偶然のことではない。しかし、これらの修正主義分子どもは気ちがいのようになって日本人民の反米愛国闘争を裏切り、破壊すればするほど、かれら自身の裏切り者の正体をますますはっきりさらけだして、日本の革命的人民に見捨てられてしまうにちがいない。

 いま、日本人民とアジア諸国の人民大衆による反米愛国闘争は、非常にすぱらしい情勢にある。米帝国主義はすでにベトナムの戦場で人民戦争の大海原に深く落ちこんでいる。米帝とその手先に反対するアジア諸国人民の革命の嵐はいま、すさまじい勢いで発展しており、それをはばむことはできない。日本人民の反米愛国闘争の烈火はますます激しく燃えさかっている。

 われわれの偉大な指導者毛主席は、「日本民族は偉大な民族である。米帝国主義が長期にわたって頭上に君臨するのを日本民族は絶対に許すはずがない」と指摘している。

 偉大な日本人民はいま一段と目覚めて行動に立ちあがっており、米帝国主義の首にかけられたナワをいっそう強くしめつけている。米侵略者が日本の国土から追い出される日は、かならずやって来るであろう。


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