日本列島に反米の怒涛さかまく

1967・10・13人民日報評論員論文


 富士山は怒号し、日本列島にまたも反米闘争の怒涛がまき起こった。

 十月八日、勇敢な日本の学生数千人が、日本の親米売国首相佐藤栄作の南ベトナムかいらい集団訪問に反対するため、東京空港で、完全武装の日本反動警官隊と激烈な格闘をくりひろげた。疫病神佐藤は、自国の表玄関から踏み出さないうちに、一撃をくらい、警官に守られながらこそこそと飛行機にもぐり込み、逃げ去るほかなかった。青年のこの闘争は、日本人民の闘志を燃え上がらせ、米日反動派に対し、またも力強い一撃をあたえた。

 佐藤政府は身に寸鉄も帯びない愛国的学生に対し、あたかも大敵にのぞむがごとく、数百台の装甲車や警備車をはじめ、千名にのぼる武装警官や私服刑事をくり出して、野蛮な弾圧を行なった。日本の反動的な警官隊は学生二百人余りを傷つけ、一人を警棒でなぐり殺した。今回の暴挙は、佐藤のやからのうそぶいている日本の「民主政冶」なるものが、人民を愚弄するカラクリにすぎないことをふたたび暴露したものである。佐藤政府は人民をむごたらしく弾圧し、全くの軍国主義的ファッショ支配を行なっている。

 われわれの偉大な指導者毛主席はかって、「日本民族は偉大な民族である。米帝国主義が長期にわたって頭上に君臨するのを日本民族は絶対に許すはずがない」、「日本人民には希望がある」とのべた。

 今回、東京でまき起こった反米愛国闘争で、日本の青年は暴虐を恐れない英雄的な気概を示した。かれらは装甲車も恐れず、警棒も銃弾も恐れず、オオカミのようなファシストも恐れず、反米闘争の最前線に勇敢に立っている。反米愛国闘争のなかで敵陣に突っこんでいった。これらの革命的青年は、日本人民の誇りであり、日本民族の希望はかれらにかかっている。

 佐藤政府は政権の座について以来、米帝国主義のアジアにおける侵略政策と戦争政策にすすんで犬馬の労をとってきた。最近の一時期、佐藤政府はアジアで反中国包囲圏をまとめあげている米帝国主義とソ連修正主義のためにより大きなカを貸し、あちこち奔走している。佐藤は南朝鮮、台湾で陰謀活動を行なった後、今回またもインドネシア、ニュージーランド、オーストラリア、フィリピンや南ベトナムへ行って活動しようとしている。日本軍国主義は米帝国主義にもりたてられて息をふきかえし、いまでは、アジアを侵略する米帝国主義の第一の用心棒になっている。佐藤のサイゴン行きが、日本を米国のベトナム侵略戦争にいっそう深くまき込もうとするためのものであることは明らかである。これは日本民族の利益にもとるものであり、日本人民が絶対に許すことのできないものである。

 日本の青年は、サイゴンヘ行って活動しようとする佐藤に、怒りに燃えて抗議したが、これは米日反動派に反対する日本人民の激しい気持ちを表わしたものである。これに先だつ十月一日には、山口県、福岡県などの革命的大衆が米軍基地で勢い盛んな反米デモを行なった。東京で学生の反米闘争がおこると、東京の各進歩団体や各界の愛国的な人びとは、学生の革命的行動に熱烈な声援を送った。これらの事実は、新たな反米闘争の大きなあらしが、おそかれ早かれ日本列島にまき起こることを十分に示している。

 米日反動派とその下僕や手先は、日本人民の反米闘争を心の底から憎み、死ぬほど恐れている。かれらはいま、東京の愛国的青年の正義の闘争にやっきになって誹謗や中傷を加えている。

 宮本修正主義集団もここぞとばかりに飛び出してきて、日本の青年の英雄的な闘争を大いに中傷し、恥知らずにも、これは武装警官と「反革命分子」との「衝突」だなどと称している。きみたちに尋ねざるをえない。反米愛国闘争を行なう日本の青年が、なんと「反革命分子」になるというのなら、きみたちのこのようなでたらめな論理に基づけば、佐藤政府の反動警察のフアッショ的暴挙が、かえって「革命的行動」になるではないか。これこそ、日本革命と世界革命を裏切った宮本修正主義集団の醜悪な反革命の正体をむきだしにしたものである。

 偉大なレーニンは、「大衆を信じず、かれらが創意性を発揮するのを恐れ、かれらが主動性を発揮するのを恐れ、かれらの革命的な気力の前でふるえあがっている……これこそ社会革命党員やメンシェビーキの領袖たちのもっとも重い罪なのである」と指摘し、また、大衆の革命的情熱に反対するものは、誰であろうとそれは「革命を裏切るもの、革命を売り渡すものになるだろう」と述べたことがある。

 すべての日和見主義者や新旧修正主義者の共通した特徴は、他でもなく、大衆を恐れ、大衆の革命的行動を恐れることである。かれらは大衆を恐れ、革命を恐れるため、必然的に大衆を敵視し、革命に反対する裏切りの道へ突き進むことになる。宮本修正主義集団こそこのように堕落した、革命の裏切り者、米日反動派の恥ずぺき下僕になり下がったのである。

 だが、米日反動派がどのようにフアッショ的弾圧を加えようとも、また、ソ修集団と宮本修正主義集団がどのように妨害し、破壊しようとも、日本人民の革命の事業は、結局発展していくであろう。日本人民のなかにたくわえられている巨大な革命的力は、富士山の地下で燃えさかっている岩漿のように、いつでも吹き出してくるであろう。いかなる反革命勢力といえども、日本人民の反米闘争の奔流をはばむことはできない。いつかは、日本人民が完全に解放されて、完全に独立した、人民民主主義の新日本が、かならず、怒涛さかまく太平洋上に現われるであろう。


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