日本軍国主義の追従者

1968・2・16人民日報国際論評


 日本の佐藤反動政府が声をからして「国防意識の高揚」、「自らの国を自らの手で守る気概を持つべきだ」とわめきたてているとき、宮本修正主義集団は、「日本共産党の安全保障政策」なる文章を公表して、「日本民族は外国の侵略や圧迫から自国の主権と独立を守る固有の自衛権を持っている」などと盛んにまくしたてた。宮本集団は、なんとぴったり日本反動派のあとに従っていることか。

 宮本集団のこのような「自主防衛論」は、なにも新しい思いつきではない。それは第ニインターの修正主義者どもがかつて大いに騒ぎたてたいわゆる「祖国防衛」という反動的スローガンのやきなおしにすぎない。レーニンは当時、これらの社会ショービニストどもをきびしく非難して、「かれらが『祖国防衛』を主張するのは、他民族に対する抑圧に反対するためではなくて、植民地を収奪したり、他民族の人民を抑圧したりする、あれこれの『大』国の『権利』を守るためなのである」と指摘した。今日、宮本集団が演じているのも、まさに、植民地を収奪したり、他民族の人民を揮圧したりする、日本独占の「権利」を守る恥ずべき役割りである。

 レーニンは言っている。マルクス主義者は、「けっして一般的に『祖国防衛』に反対するものではない」と。日本人民に民族の独立と自家の主権を守る権利があるのは、言うまでもない。ところが、日本の国土を侵略・占領し、日本の国家主権と民族独立を踏みにじり、日本の安全を脅かしているのは、ほかでもなく、まさに日本反動派にとっての大親分米帝国主義なのである。宮本集団は、米帝国主義こそが日本人民の最も凶悪な敵であることをひと言も語らず、また佐藤政府こそが日本における米帝国主義の忠実な手先であることにも口をつぐみながら、「日本民族」の「固有の自衛権」なるものを大声でわめきたてている。これは明らかに、日本反動派の拡張・侵略政策に加担しているものである。

 日本軍国主義勢力は米帝国主義の育成のもとで急速に復活し、現在ではかなりの力をたくわえるにいたっており、いまや軍備の拡張に拍車をかけ、対外拡張活動に狂奔し、しかもアジアにおける米帝国主義の侵略・戦争政策にすすんで追従し、米帝国主義の侵略のお先棒をかついでいる。日本軍国主義の頭目佐藤栄作の手合いがこのところ、「自らの国を自らの手で守る」としきりにわめきたてているのは、日本反動派が侵略的な冒険に乗り出すための世論づくりにほかならない。このようなときに、宮本集団は、すぐに飛び出してきて日本軍国主義の追従者としての役割りを演じ、「自主防衛」のでたらめな論調を盛んにふりまいているのだ。これは、全く緊密な呼応ぶりといえないだろうか。佐藤がさっそくそれに拍手をおくり、「共産党の自主防衛論には」、「賛成である」と満足げに語ったのも、怪しむにたりない。日本反動派のおくるこのような賛辞こそ、宮本集団の裏切り者としての正体をこの上なくあざやかに浮きぼりにしたものではないだろうか。


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