「赤旗」の二つの論文を全党員が学習しよう

1966年9月4日「赤旗」主張




 第十回党大会にたいする中央委員会の報告案が強調しているように、今日わが党とそのすべての党員が、日本革命に責任を負う自主独立の立場を堅持し、現代修正主義と教条主義、セクト主義に反対する二つの戦線での闘争を強化することはいよいよ重要になっています。

 国際共産主義運動内部の状況の複雑な発展とともに、窮地におちいりつつある志賀一派の反党修正主義集団の党破壊活動は、ますます手段をえらばないものとなっていますが、その一方で、志田重男一派をはじめひとにぎりの売党・反党分子によるあらたな党破壊活動も表面化してきています。特定の外国の党の路線を事大主義的に盲従して党かく乱の道にふみだした山口県のひとにぎりの反党分子などは、最近では、事実上志田一派と呼応して、党中央を「修正主義指導部」とののしり、わが党の路線に口ぎたない中傷、ひぼうをあぴせ、みずから「日本共産党革命的左派」と名のって公然と反党分派組織の旗をかかけています。

 これら一切の売党・反党分子の党破壊活動を徹底的に粉砕することが、革命党としてのわが党の重要な任務であることは、いうまでもありません。

 さらに重視しなければならないのは、第十二回原水禁世界大会をめぐる経過や、国際友好運動の分野での最近の事態などが明白にしめしているように、両翼の日和見主義、分裂主義に反対する二つの戦線での闘争を強化し、外国勢力の大国主義的干渉に盲従する事大主義を一掃し、日本人民の運動としての自主、平等の立場を堅持することは、たんに日本共産党の問題であるだけでなく、わが国の平和、民主運動の正しい前進のためにも、きわめて大切な課題となっていることです。

 アメリカ帝国主義のベトナム侵略の凶暴な拡大は、反帝国際統一行動と統一戦線の拡大、強化のための闘争をいっそう緊急なものとしており、国際的、国内的統一行動の強化と、二つの戦線での闘争におけるわが党の歴史的責務が、さらに重大となっていることは明白です。

 わが党が、いかなる外国の党からの干渉をも排除し、両翼の日和見主義とたたかい、自主独立の立場を堅持して、日本人民の闘争の正しい発展の道をさししめすとともに、ベトナム侵略に反対する反帝国際統一戦線のために一貫して奮闘していることは、わが国の人民と民主勢力のあいだにわが党の影響力をひろめ、党への信頼を高めるうえで、大きな力となっています。

 いま、全党は、第十同党大会の成功をめざして党勢拡大総合ニカ年計画の総達成、ベトナム侵略反対、小選挙区制粉砕などの大衆闘争の強化、切迫しつつある選挙戦の準備などの総合的活動にとりくみ、全力をあげて奮闘しています。これらの課題をなしとげるためにも、すべての党員が、わが党の国際路線を正しく理解し、これをわが国の民主運動との関連で広範な大衆に正しく宣伝し、この問題をめぐる大衆のさまざまな疑問にこたえる能力を早急に身につけ、内外からの党と民主運動にたいするあらゆるかく乱活動と断固たたかうことは、さしせまった急務となっています。すべての党組織と細胞は、第十回党大会の成功をかちとる重要な任務の一つとして、わが党の自主独立の立場や、二つの戦線での闘争の原則的態度をほんとうに全党員のものとする活動を、さらに強化しなければなりません。



 二つの戦線での闘争を強化するうえで、きわめて重要なことは、第十同党大会にたいする中央委員会の報告案の討議とともに、今日の教条主義、セクト主義を批判した二つの論文――「赤旗」八月八日付の「ふたたびアメリカ帝国主義に反対する国際統一行動と統一戦線の強化について」、および八月十日付の「志田一派の反党撹乱活動を粉砕するために」――を、全党員が読み、学習することです。この二つの論文は、最近発行されたパンフレット「ふたたびアメリカ帝国主義に反対する国際統一行動と統一戦線の強化について」に、二つともおさめられています。

 この二つの論文は、ベトナムをめぐる今日の情勢の全面的な分析にもとづいて、内外の反帝民主勢力の闘争の方向をあきらかにし、反帝国際統一行動と統一戦線の強化のための闘争を強化し、これに二つの戦線での闘争を正しくむすぴつけることこそが、今日、アメリカ帝国主義の侵略にたいするもっとも効果的な反撃であると同時に、現代修正主義をはじめ、いっきいの日和見主義を克服する闘争をもっとも正しく前進させる道でもあることを、理論的にふかく解明したものです。

 この二つの論文は、志田一派の議論を中心に、反修正主義闘争を口実にして、反帝国際統一戦線の方向に反対する分裂主義、特定の党の理論と見解を絶対化し、その党のもとへの結集を要求する事大主義、わが党の自主独立の立場を「修正主義」と非難し、それによって党規律のじゅうりんと党破壊活動を合理化しようとする売党的傾向など、今日の教条主義、セクト主義の主要な論点に全面的な批判をくわえ、これを徹底的に粉砕しています。同時に、この二つの論文は、腐敗した反党反革命分子としての志田一派の恥ずべき正体をあますところなく暴露しています。

 さらに、二つの論文は、わが常の自主独立の立場について、また二つの戦線での闘争について、掘りさげた理論的解明をおこない、わが党の国際路線の原則的な基礎をあきらかにしています。

 この二つの論文は、教条主義、セクト主義の傾向とたたかい、志田一派や、特定の外国の覚に盲従して裏切り分子に転落した売党・反党分子の覚破壊活動とたたかい、内外の民主勢力の闘争の前進に正しく貢献するうえで、欠くことのできない武器となるものです。二つの論文の学習をつうじて、わが党の国際路線を正しく理解することは、二つの戦線での闘争を真に強化するためにも、第十回党大会の成功をめざす諸活動を正しく達成するためにも、絶対に必要なことです。



 「赤旗」紙上で連日報道されているように、二つの論文を学習した多くの党員から、この学習を通じて、マルクス・レーニン主義とプロレタリア国際主義にもとづく自主独立の党の一員としての自覚をたかめることができ、あらたな確信と熱情をもって、二つの戦線での闘争の強化、大衆闘争の前進と党勢拡大三目標の達成のために奮闘していることをつたえる感動的な意見、感想が、ひきつづき多数寄せられています。

 しかし全党的にみると、二つの論文の学習運動に本格的にとりくんでいるのは、まだすすんだ細胞にとどまっており、二つの論文を読んでいない党員も少なからずあります。この状態をただちに克服するために、すべての党組織、すべての細胞が、第十回党大会にたいする報告案の討議とあわせて、二つの論文の学習に組織としてとりくみ、パンフレットも積極的に活用して、ひとり残らずの党員が、早急に二つの論文を読み、学習するようにしなければなりません。

 この二つの論文について、一部の党員のあいだには、「長すぎる」とか「むずかしい」とかの意見もあります。だが三つの論文は、たんに反帝国際統一戦線の問題や自主独立の立場の問題などについてのわが党の態度、方針をしめしているだけではなく、反帝闘争と、反修正主義蘭争との関係の問題、ソ連共産党指導部の評価の問題など、国際共産主義運動の内部でも意見の相運の生まれている複雑な問題を、マルクス・レーニン主義にもとづいて創造的に解決し、両翼の日和見主義と明確に一線を画しつつ、わが党の主張の科学的根拠をあきらかにしたものです。したがって、それが一定の長さをもち、理論的にもかなり高度の内容をもったものとなることは、ある程度やむをえないことですし、また、こうして、提起されている問題点を、理論的にも政治的にも深く解明してこそ、現代修正主義の潮流や教条主義、セクト主義の傾向の誤った立場を全面的に批判し、両翼の反党・売党分子の党破壊活動をも徹底的に粉砕することができるのです。

 しかも、二つの論文は、マルクス・レーニン主義の初歩的な知識と、多少の困難に負けないで党の路線を身につけようとする熱意と努力があればすべての党員が理解できるものです。そしてマルクスやエンゲルスも指摘し、レーニンも強調しているように、科学や理論は努力し、苦労して、はじめて身につけることができるものであり、またそうすることによってマルクス・レーニン主義者として、いっそう正しく思考し行動できるのです。「赤旗」には、すでにこの論文の学習をおえ、確信をもって活動している労働者党員や主婦党員の投書も多数集まっています。

 すべての党機関、細胞、グループ、党員はこの二つの論文の意義を正しく理解し、いろいろな困難に届することなく、すべての党員がこれを読み、マルクス・レーニン主義にもとづくわが党の路線を正しく身につけることをめざしてただちに二つの論文の学習活動を強化しなければなりません。これは、党の思想的・政治的団結と戦闘力を強化し、すべての党員の自覚と確信を高め、第十同党大会の成功をめざすすべての党活動をいっそう積極的に前進させる大きな力となるものです。


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